クライアントの消化力の程度、アーマの蓄積具合を調べたいときには、次のような質問を投げかけると、判断できますよ。
シロダーラに使えるオイルは以下のオイルです。
使い分け方は、その日の天候、クライアントの主訴や状態によるので、的確な説明ができません。以下を参考にしてください。
シロダーラの禁忌を守って実践されるのが、セラピストにとって安全な方法です。
アーユルヴェーダの概念では、雨季はヴァータがkopa(増加)になりやすい時期です。
身体は、ヴァータの増加による冷えを防ぐために、熱を発するようになります。
なので、ピッタが上がる傾向もあります。そのため、食欲も若干増します。
これは自然の反応であり、異常ではありませんから、それを止める必要はありませんが、
それ以上ドーシャの増加が進まないようなアドバイスはしたほうがいいかもしれません。
クライアントが雨季にむくみを訴えられる場合、ヴァータの増加に伴って、
カパも増加して起こっている症状かもしれませんが、病気の兆候かもしれません。
何をどうしたらいいかは、そのクライアントによりけりですが、むくみ(カパ)を鎮静させるためには、ソルトバスは使えます。
以下の回答は、ある例として理解してください。◎クライアントが、足に灼熱感があり、痛みもお持ちの場合
⚫オイル塗布後に足湯をするとよいでしょう。
⚫選ぶ薬草は、以下の中から両方をミックスして使います。
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ベビラ、(sida cordfolia/マルバキンゴジカ)ニッカ(vitex negundo/タイワンニンジンボク) | ||
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サンダルウッド、サヴマンダラ(カスカスガヤ)、トリパラ(V、P両方) |
🔆薬草の使い方
ヴァータ薬草からひとつ、ピッタ薬草からひとつという選び方です。ヴァータにもピッタにも役立ちます。人によって、薬草の分量や発汗法の所要時間を変えたりもします。
ヨモギは、温質の薬草のようですから、使えると思います。◎クライアントが、身体全体に灼熱感と痛みをお持ちの場合オイル塗布後にハーバルバスをするとよいでしょう。
使う薬草は、上記と同じで、ヴァータもピッタも鎮静できるようなものを選択します。但し、誰にでも、この方法が適切とは限りません。
クライアントの症状や主訴によって、フットバスやハーバルバスの発汗法が勧められない場合もあります。人によって、薬草の分量や発汗法の所要時間を変えたりもします。
薬草オイルの中には、たくさんの薬草が煎じ込まれています。ある薬草は、ティークシュナ(鋭い)の質を多くもっており、
ある薬草はティークシュナ(鋭い)の質が少ないです。ですから、オイルによって浸透しやすいものとそうでないものもあります。
ピッタはティークシュナの質を多く持っています。だからと言って、ピッタの人のオイルの浸透率がよく、早く効果を体感するということではありません。
ヴァータの人のほうが、「乾燥・粗い」の質を多くもっているので浸透率はいいです。その次はピッタの人、一番浸透率が低いのはカパの人です。
アーユルヴェーダでは、目はピッタの場所です。ピッタは主にアグニ(火)で構成されていますから、温めない方がいい部位になります。
しかし、疲れ目、ショボショボした目など、血流が悪く、目の周りの筋肉も固くなっているような症状の時は、ピッタも低下していますから、多少は温めた方がいいことになります。
アーユルヴェーダで温めてはいけないと言っているのは、アーユルヴェーダの「温める」が発汗法に当たるからです。
目を汗が出るくらいまで、温めるのは、どんな状態の時でもよくありません。しかし、血流がよくなるくらい、5~7分程度(プラクリティによって異なる)を低温で温めるのは、
血流もよくし、ピッタを正常に戻すので役立ちます。バロメーターは、ピッタを過剰にするほどではなく、ピッタを正常に戻すくらいです。
そうですね。ブータアグニのこと、わかりにくいですよね。
体内のパンチャマハブータそのものも、雲をつかむような話で、
何のことかわかりにくいですからね。
《13タイプのアグニが働いている場所》
ジャタラアグニは、13あるアグニの中で一番重要なアグニです。主に胃と十二指腸で働いています。
ブータアグニは、体内のパンチャマハブータが存在しているところで代謝活動をしています。
私達の細胞の中には、パンチャマハブータが存在していますから、身体全体の細胞の中で働いています。
ダートゥアグニは、7つの組織が位置する部位で消化代謝活動をするために働いています。
《13タイプのアグニの働き方の順番》ジャタラアグニは、胃腸でパンチャマハブータを含む食物を消化し、栄養分(アーハーララサ/プラサーダ)に変換します。変換された、パンチャマハブータを含む栄養分(アーハーララサ/プラサーダ)は、体内の全ての細胞に分配され、そこで、ブータアグニによってAkasha, Vayu, Teja, Jala, Prtuviに分けられます。例えば、それが血液細胞(ラクタダートゥ)としたら、血液細胞(ラクタダートゥ)の中心的なマハブータはテージャ(火)です。テージャマハブータは、血中のテージャの部分に食べ物のテージャのコンポーネントを吸収させる働きをします。もちろん、血液細胞(ラクタダートゥ)はテージャだけでなく、全てのマハブータで構成されているので、他のブータアグニも働きます。次がダートゥアグニの出番です。ダートゥアグニは、吸収されたマハブータを更に、血液細胞(ラクタダートゥ)に必要な形に、あるいは新しい血液細胞(ラクタダートゥ)を形成するために変換させます。このように、血液細胞(ラクタダートゥ)だけでなく、他のダートゥでも同じようなことが行われています。ますます、頭がこんがらがったかもしれません。要するに、順番としてはジャタラアグニ~ブータアグニ~ダートゥアグニの順番となります。
「宇宙には、様々なアグニが存在しており、それを分類すると4タイプのアグニがある」というのは、アーユルヴェーダの説です。
つまり、アーユルヴェーダが医療として特に取り扱うのが、UDARYAGNI(Kayagni)です。
そうですね。そもそも、アーユルヴェーダオイルによる油剤法は、一番はヴァータを整えるための療法ですから、ヴァータ系のオイルは種類がたくさんあります。
次の資料をご参照ください。
)ピッタは卵巣から卵子を子宮に送り込むのに重要な役割を担っていますから、無排卵の状態はピッタの悪化と言えます。しかし、
ピッタの悪化だけではありません。ヴァータは全てのドーシャを 統治していますから、ヴァータの悪化も無排卵を招きます。
アーユルヴェーダでは、受精のための条件として次の4つを上げています。
1.受精の適切な時
2.生殖器官の構造
3.栄養とホルモン
4.卵子と精子
ですから、子宮の構造は受精の成功に大きく関わっており、子宮内膜の厚さは着床には欠かせない条件です。
適切な厚さがなければ着床は困難です。
カパがこの子宮内膜の厚みの形成を担っており、8mm~10mmの厚みの内膜を形成します。
受精しない原因は、それだけではありませんが、カパの働きがうまくいっていないことも原因のひとつと考えられます。
月経の正常な成り立ちは、VPKの全部のドーシャのバランスにかかっています。
その中のひとつのドーシャが乱れていれば、当然、他のドーシャも乱れますから、
どのドーシャの働きが鈍っても生理周期の遅れは生じる可能性があります。
デーシーヤチキッサで使う薬草の中には、スリランカにしか生息していないものがあります。
インドとスリランカの両国に生息し、どちらの国のアーユルヴェーダでも用いている薬草でも、使い方が違う
ものもあります。
その理由は、スリランカには、アーユルヴェーダが渡ってくる以前から存在していた、確立された伝統医療が
あり、長い間その療法が実践されていた実績があるからです。
これらの薬草は、スリランカ特有のもので、殆どのものには和名がありません。
スリランカでは伝統医療に関して、様々な現地の表現があります。
ひとつずつ、ご紹介しますね。
デーシーヤチキッサとは、スリランカの伝統医療の総称で、シンハラ語です。
デーシーヤ・・・伝統
チキッサ・・・・療法
ヘラ・・・・・・伝統
ウェダ・・・・・医者
カマ・・・・・・治療を施す
ウェダパランパラという表現もあります。
これは、伝統治療師の家系(世襲制)を表します。
ウェダマハッタヤとは、男性の伝統療法師の総称
ウェダ・・・・医者
マハッタヤ・・目上の男性
ウェダノーナとは、女性の伝統療法師の総称
ウェダ・・・・医者
ノーナ・・・・目上の女性
ウェダマハッタヤやウェダノーナと呼ばれる人たちは、スリランカではとても尊敬されています。
ドクター達も尊敬する存在です。
なぜなら、大学で学べない知識と治療技術をもっているからです。
ウェダマハッタヤとアーユルヴェーダ医師は別々の存在です。
ウェダマハッタヤは、医大を卒業しなくても、世襲により受け継いだ智慧があれば医師として認められます。
アーユルヴェーダ医師は、アーユルヴェーダ医大を卒業しなければ、医師の資格は得られません。
現在、スリランカには、ウェダマハッタヤであり、アーユルヴェーダ医大を卒業して医師の資格を得た人も存在しています。
あまり多くはいません。
Dr.ナーマルがそういう存在です。
アーユルヴェーダの基礎概念を6年間学び、なおかつ親から受け継いだ智慧も備えています。
Q.)
スリランカのアーユルヴェーダは、インドのシッダ医学、アラブのユナニ医学、スリランカ独自の
デーシャチキッサとの混合、 との事でしたが、スリランカアーユルヴェーダDr.たちは、
みんなこれらの全てを学んでいらっしゃる方達なのですか?たしか、Dr.ハサンはユナニ医学専門、
ともおっしゃってましたよね?
A.)
スリランカのアーユルヴェーダ医師たちは、大学で6年間、選択した科の勉強をします。
アーユルヴェーダを選択した人はアーユルヴェーダ医師に、シッダ医学を選択した人はシッダ医師に、
ユナニ医学を選択した人はユナニ医師になります。
全員が全ての科を勉強するわけでは ありません。
どの科も、宇宙との融合論をベースにしており、薬草を用いた療法なので、基本的な考え方は似ています。
それぞれの科には、特有の薬があり、医師たちは自分の科に拘らず、他の科の薬も用いて患者の治療をして
います。